ロジスティクスにおけるお米

新年あけましておめでとうございます。

昨年は、能登半島震災から幕を開け、初の南海トラフ地震臨時情報の発令など、災害への備えの重要性を改めて認識させられる一年となりました。
また、世界的にも紛争の火種が絶えない状況が続いており、今年は安全保障の観点も含めて総合的に俯瞰し、各々がリスクマネジメントに取り組むための所見を一事業所として発信していきたいと考えております。

さて、昨年の話題の一つとして「令和の米騒動」が挙がりました。不安定な安全保障環境、経済状況を憂慮しつつもこの状況から活路を見出すため、食料安全保障の観点から「お米」の優位性(Advantage)について考えてみたいと思います。
ChatGPTに「兵站に有利な穀物は?」と質問したところ、以下のような回答が得られました。
「兵站(ロジスティクス)において有利な穀物としては、保存性、栄養価、運搬のしやすさ、調理の簡便さなどを考慮する必要があります。その観点から、以下の穀物が兵站において有利とされています。」とあり、提示された穀物には、米、小麦粉、トウモロコシなどが含まれていました。

更に、「最も有利な穀物は?」と追加で質問したところ、条件次第ではありますが、米が最も有利とされ、その理由として、「小麦は加工が必要なのに対し、米は水と熱源さえあれば利用可能である」との結論が示されました。

次に、NSN(必需品)サイトで米を検索したところ、分類番号8920(ベーカリー、シリアル:小麦、米、トウモロコシ等)において、米が米国、ブラジル、韓国、シンガポール、ノルウェー、ニュージーランド、スペイン、イタリア、ベルギー、イギリス、オーストラリア、フランス、トルコ、カナダ、リトアニアなどで登録されていることが確認できます。しかしながら、ここに「瑞穂の国」である日本の米が含まれていない現状は、不自然と言わざるを得ません。

米不足と価格高騰が問題となる中、この状況を契機として、単に国民の食生活や食文化を守るだけでなく、食料安全保障や国際市場の拡大を図るため、日本は即刻減反政策を見直し、米の量産(価格調整)を進めるべきと考えます。これにより、米の自給率(生存性)の向上を目指すとともに、NSN等を通じた販路拡大を図ることが喫緊の課題ではないでしょうか。

災害大国である日本において、米は食文化とともに生存(兵站:ロジスティクス)に深く関わってきました。AIを通じてその重要性を再確認するとともに、数千年にわたる先人の知恵と恩恵を踏まえ、今後の課題を再認識させられた次第です。
日本のお米は、和食や日本酒を通じて世界的にも高い評価を受けており、今後の需要も見込まれます。日本人の食の根源である「お米」を、食料や経済の安全保障という観点からもう一度見直し、復興に向けた取り組みを進める時期に来ているのではないでしょうか。